かもめ食堂

かもめ食堂 (幻冬舎文庫)

かもめ食堂 (幻冬舎文庫)

かもめ食堂群ようこが原作とは全く知りませんでした。というか、作品自体、パンのCMで見かけただけで、「今流行りの北欧舞台のおしゃれモノでしょう」くらいで特に気にもとめていませんでした。群ようこは、小学生くらいの時からずっと読み続けている大好きな作家なのに、どうしてだか思い切りすっぽかしていました。あれまあ。この本は、映画のための書き下ろしなのですねえ。どうりで画が浮かぶわけですねえ。群さんのぽっとした暖かさとしみじみしみこむ味わい深い、普通の人々の普通の日常の風景と少しのユーモアは、芯をぶれず。映画で大ヒットしたのもうなずけます。アメリカでは「Kamome Dinner」となって上映されたようですね。(食堂=dinner!?)買って読みました。ずっと小さい頃から読んできた群作品を、三十路を越えて久しぶりに読んでみて、ビシビシと身にこたえるようになったのは驚きでした。作品は2006年。丁度私がぽきんと体調を壊した年でした。どうりで抜けているわけだ。という理由にしておこう。あれからもう3年目になるのね。まだまだリハビリは続きます。
この本を読了した直後、「the波乗りレストラン」というオムニバスドラマが始まるというニュースを知りました。茅ヶ崎のレストランに集まる人間模様を描いた10分×33本の物語。1話ごとに、1曲づつ サザンの曲がテーマとなっているそうです。そして、その放送は、放送期間と第1回を除き全てゲリラ的に放送されるようです。ああ。なんてこと。我が家はビデオがありません。えっちでーでーをついに買わなければと、切羽詰まってみたりしました。「えっちでーでー」の分かる人は、モグリですね。しかしなんだか「かもめ食堂」に似ている設定のような気がしなくもないけど、まあいいか。